月に5冊本を読むという習慣を身に付けた

本を読むのは好きな方で、社会人になっても読書をする時間はとっていて、月に5冊以上と決めている。

 

その理由はくだらないもので、恐らく日銀の元総裁だったと思うが、とある雑誌のコラムで、

 

「知識というのは掛け合わせ。幾つも幾つも重ねていくことによってそこからアイデアが生まれていく」

 

だから、ほんの数分でも読書の時間を取れば年間に換算すると膨大な時間となり、それは新しい何かに繋がる、といった記載があったのを読んで、それなら、と、いうことで始めた。

 

かといってそれまで全く読書をしなかった訳ではなくて、ある程度は読んでいたが、月の冊数を決めることによってどんなに他の事に時間が取られても、読書の時間だけは捻出する、といった方向性に持っていきたかったからだ。

 

 

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この手の記事を鵜呑みにしてしまった、というのも理由の一つ。

 

「忙しいビジネスパーソンほど読書の時間は惜しまない。あのビルゲイツも...」

 

等と書かれると、多くの人間が読まずにはいられないだろう。

 

とはいえ、坂の上の雲や、竜馬がいくの著者である司馬遼太郎氏も、本を一冊書くのにトラックの荷台がいっぱいになるくらいの書物を取り寄せて情報を集めた、という逸話があるくらいだから、読書と年収の相関関係は馬鹿には出来ない。

 

僕の地元の名士で、食品会社を展開する経営者がいるが、その方の学歴は小卒で、学がないものだから本を読むしかなかった、ということで本社ビルにはあちこちに書棚があったのを実際に見かけた。

 

過去に働いていた会社の飲食店創業者も、事業を興す前はガードマンをしており、月収の殆どを家族の生活費として渡し、残った五千円にも満たない金額で毎月の自分の食費をやりくりしていたようで、そのなけなしの金で買った経営本を毎日のように読んでいたそうだ。

嘘のような本当の話だ、読書は恐らく無視できない。

 

 

読書というのは習慣にするまではなかなか容易ではないが、身に付けてしまうとなんとかなるもので、多い時は月に10冊近くは読むこともあり、年間だと100冊くらいは読んでいるかもしれない。

 

今僕は独身で、自由な時間がたくさんあるから出来るのだと言われればそれまでだが、本職をフルタイムで働いた後、FPといった資格勉強に精を出し、休日は不動産会社で実務の勉強をし、その他の付き合いもちゃんとこなして、それでも読書の時間は作っていた。

 

これに日課のマラソンも加わる。

 

正直なところきつい日もあったが、出来ないこともないと実感したものだ。

 

本の読み方は遅い方だと思う。

幾ら読んでも読み方がうまくならず、早くもならない。

1冊読むのに2時間以上はかかる、仕事をしている人間が2時間捻出するのはなかなかだ。

 

だが、読み方の工夫のようなモノは出来るようになった。

 

例えば、買う前にはその作家の略歴にざっと目を通す。

 

 

「ある日突然、"社会を変えるためには、一人ひとりの意識の革新が必要だ"と痛感し、“読むだけで魂が目覚める”文章を...」

 

「家業を手伝う。〇〇年、パイオニアと呼ばれ、コンサルや講演依頼が多く来るようになる...」

 

自己紹介欄の箇所にこういった、無理矢理のせたような経歴があるものは買わない。

 

後は目次にざっと目を通して、興味のある所から読み、読みやすいものなら買う、そうでないなら買わない。

前書きやあとがきから読むこともある、その著者の、著書に対しる思い入れのような本気度がわかることがあるからだ。

 

どうしても時間が取れない時は、ざっと本に目を通して、その本の書評を書いているコメントを丹念に読む。

 

誰が書いているのかが重要で、例えば名の通った作家だったりすると、いい加減な書評は書けないから結構内容をしっかりかつコンパクトに詰め込んでいたりすることもままあるので、それだけでさわりを掴めることも多い。

 

何を読んだらいいのかわかならないこともあるが、心掛けているのはなるべく本屋に行って手に取り、そして本屋に行ったら1冊は買うようにしている。

 

 

あれこれ書いたが、本を読むことのメリットは人それぞれだし、年収が低い人で読書家の人間はいる。

 

僕自身メリットがあると思っているのは、時間管理がうまくなったことと、ボキャブラリーが増えた事、あとは知らないうちに知識の引き出しが増えていたことだ。