まだ生きてたの?早く死ねば

僕が中学校時代にいじめに遭っていた時に、いじめっ子から言われた言葉だ。

 

記憶は定かではないが、小学校高学年くらいから、もう既に言われていたかもしれない。

 

似たような言葉を大人になってから耳にした、それも最近のこと。

 

 

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ご存じ、豊田真由子議員が秘書に浴びせた罵声である。

 

大人の世界にもいじめはもちろんあるし、小学生、中学生、あるいは高校生に負けず劣らずの凄惨なやり方。

 

意図的に、狡猾な方法で精神的に追い詰め、心を破壊し、時には仕事まで奪う。

 

大人の世界にいじめがあるのに、子供の世界で無くなるわけがない。

子供は大人を見ているし真似する、だから10代のいじめは陰湿なのだ。

 

 

一方、小学生時代や中学くらいだと、いじめっ子の立場が逆転して、希にいじめられる側になることもある。

 

いじめられていた側にしてみれば下剋上のチャンスが訪れるわけだが、あるとき、僕も小学生のいじめっ子がついに他の同級生との喧嘩に負け、復讐する絶好の機会にみまわれた。

 

僕を含め多くの、泣かされていた輩が弱々しい拳を握りしめ、そのタイミングを今か今かと待ちわびていたが、そのいじめっ子の兄貴の登場でせっかくの機会は幕を閉じる結果に。

 

 

我々同級生の前に、中学2年生のいじめっ子の兄貴が出てきて、

 

「いじめるな」

 

その鶴の一声で終わったのだ。

 

小学生時代の中学2年といえば、大人の一歩手前であり、体の大きさから不良への顔のきき具合といい、全てが異次元。

その兄貴自身も不良グループで一目置かれていた。

 

小学生も、チンピラみたいな、ちょっと悪さをしてみたい、そんなグループもあったものの、中学生を敵にまわせるはずがなく、この騒動は雲散霧消となった。

 

だが、数ヵ月もすると、そのいじめっ子はまた、とりわけ僕のような弱い立場の人間には大きい顔をするようになった。

 

都合悪いことはケツまくって逃げて、自分がしたことに責任をとらない。

今でも思い出すと腹が立つし、許せないところもあるが、この手の、面の皮の厚さみたいな点は豊田真由子議員とも共通している。

 

 

彼女は数ヵ月の間行方をくらまして公に姿を見せることは無かったし、雑誌の取材には「(暴言を吐いた)事実はない」と否定。

 

かと思いきや先日、眉毛の角度を変えてまで謝罪会見をひらき、徹底的にレクチャーを受けたのか、単なる開き直りなのか居直りなのかは分からないが、笑顔を見せつつ記者からの質問にこたえた。

 

「死んだ方がマシ」

 

発言もあったが、議員辞職をせずに生きることにしたようだ。

それ自体は良いことだ、死んではいけない。

 

法的には辞めさせられないのが現状だし、当事者以外に謝罪する必要はないかもしれないが、豊田議員を取り巻く周りの目だけは変わったが、彼女の経済的な面含めたところに関しては殆ど変わりが無い点についてはモヤモヤとした気持ちが残る。

 

普通の人間ならば耐えられずに辞職する。

 

政治家だから心臓に毛が生えているのか、そういう人間だからどんな状況にもびくともしないのか。

それは分からないが、政治家に必要な要素が面の皮の千枚張りなのであれば、冒頭のいじめっ子も充分に素質はある。

 

とはいえ今回の騒動は事件性も帯びているので、刑事問題になれば彼女も何らかの制裁を受ける事にはなるだろう。

 

いじめについても、今や傷害事件、殺人事件としてちゃんと捜査がされる時代にはなっているので、少なくとも僕の時代よりは良くなっている。

 

いずれにしろ、自分以外の人間に、いとも簡単に死ねば、とか、生きている価値ない、とか、本人を前にして平気で言えるのは、僕の中ではいじめっ子と豊田議員くらいだ。