逆転人生の多田さん
夜遅く帰宅し、ネット動画を観ていると逆転人生なる番組が流れていた。
えん罪事件での逆転無罪判決や難手術からの生還。この世界には、どんなドラマよりもドラマチックな、真実の逆転劇があふれている。
これは大逆転を成し遂げた主人公の様々な“選択”を分析し、逆転が成立した真の理由を解き明かす番組だ。
今回は熟練登山家に語り継がれる山岳遭難からの生還劇。
山登り中に崖から落ちたサラリーマン。
大量出血。食料なし。孤独な山中での14日間のサバイバル。
伝説の生還者が、その一部始終を語る。
単純に面白かった。
当時30歳のサラリーマン多田氏(37)が、実際に数年前に登山をし遭難した際の出来事をもとに描かれたもの。
多田氏は遭難14日目に発見され一命をとりとめたのだが、遭難というのは、時間が経過すればするほど生存率がグンと下がるものらしい。
これまでの生存者の多くが1-3日以内に発見され、それ以上経過すると生存の可能性は殆どゼロになるようだ、そういう統計がある。
特筆すべきは何といっても、この多田氏の生還の奇跡。
様々な要因が重なり生きて戻ることが出来たのだが。
とはいえ、多田氏は登山する際にいくつかミスを犯している。
・山の行先をきちんと家族に伝えずに出発した
・登山ポストに届け出を出さなかっ
故に、多田氏が遭難したときには残されたご家族がどの山を探せば良いのか分からずに、その捜索範囲もかなり広いため、警察の救助隊も次第に捜索範囲を縮小する動きを見せていったようだ。
だが、ご家族の方の行動も凄い。
すぐさまチラシを作成して配り歩き、登山当日、多田氏に「会った」というファミレスの店員を発見。
そこから退店時間を割出し、近くのコンビニに立ち寄ったことを突き止め、コンビニの防犯カメラでもその姿を確認。
そこから近くのバス停でバスに乗車した可能性があり、そして乗車にあたり、今やICカードで料金決済を行う時代のため、ご家族の方はICカード会社にその追跡調査を打診。最終的に見事、とあるバス停留所近くの登山口まで多田氏が向かったであろうことまで突き止めた。
そうして山を特定し、警察に重点的に捜索を依頼した。
一方の多田氏は、食料も少ないところを遭難時に脚を骨折したため身動きが取れず、昆虫を食べて飢えをしのいでいた。
負傷した脚からは出血が止まらず、映画のシーンを真似て、たき火で熱くしたナイフを当て、焼くことで止血。
だが次第に衰弱し、川辺近くに身を横たわらせて水を飲んで生き長らえる日々を送るもある日突然川が氾濫し、その流れに飲み込まれて持ち物だったザックを流されてしまった。
だが、そのザックを山岳救助隊が下流で発見、とうとう多田氏は生還することが出来た。
実際にあった内容を映像化したものだが、非常に良いつくりだったと思う。
様々なことが奇跡的に繋がり多田氏を生還へと導いたわけだが、何より、彼が生きることへの希望を失わなかったことが大きい。
現在は奥さんとの間に二人の子供に恵まれ、人生を謳歌している多田氏。
彼が諦めていれば、人生はそこで終わっていた、そう思うと非常に感慨深いものがある。
遭難映画が好きで2つほど印象に残っているものがある。
キャストアウェイはフィクションだが、127時間は実話。
どの映画も孤独との戦いで、撮影にあたっても人間同士が会話をするシーンが非常に少ない。
多田氏の遭難も、映画と比較する訳ではないがやはり壮絶なものだったと思う。
地方各地の移住制度を使って格安で旅行するプラン
僕は知らなかったのだが、結構前から地方への移住を促すために各自治体が様々な支援を行っているようだ。
その移住制度を使って格安で地方に旅行している友人がいる。
年間6割-7割くらいは中国に滞在し、残りは日本の各地方を旅行してまわる、という何ともうらやましい身分だが、中国で働く彼はその職業柄、休みも年間を通してふんだんにあるようで、給与は現地レベルで多少見劣りするものの、水道光熱費と住居費は無料、実質的に使えるお金は結構残るとのこと。
そういった働き方も、各地を旅行してまわる彼のライフスタイルを支えている。
この地方制度を利用して、友人は、富山県、香川県、北海道、そしてこの夏は新潟県に滞在予定らしい。
もちろん場所にもよるようだが、例えばお試し移住プランのようなものを使って、一週間宿泊し、当然ホテル代よりも費用を抑えることができ、中には、ドミトリーよりも充実した施設もあったそう。
上記3つの都道府県のHPはどれもなかなか魅力的だが、新潟県も良い。
HPを見ていると当たり前だが基本的に若い人向けのつくりになっている、人口過疎化が進んでいる背景があるためだろう。
このあたりのことは良く分からないが、職人や若いデザイナー、場所を選ばない専門職にある人たちがこぞって地方に移住し、そのライフスタイルを謳歌しているようで、以前からそれが一つの流れになっていると感じる。
個人的には憧れの暮らしでもあるし、羨ましいなと感じるが、毎日会社に出社せねばならないシャチクの身分としては、なかなか出来ない選択肢だなーというところ。
まずは、場所を選ばずに稼ぐことが出来る能力を開発するのが僕の場合は優先順位の上位に上がる。
とはいえ、収入の多寡を考えなければいつでも自由に移住しその暮らしを謳歌できるだろう。
何といっても人生は一回しかないのだから。
あくせく働くばかりが重要ではない。
どれくらいの金額の借金が精神的に追い詰められるのだろうか
ピークは3万人以上だった我が国の年間自殺者数は減少傾向にある。
www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/jisatsu/16/dl/1-01.pdf
https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki/jisatsu/H27/H27_jisatunojoukyou_01.pdf
原因・動機が明らかなもののうち、その原因・動機が「健康問題」が最も多く、次いで「経済・生活問題」となり、それは借金問題とも密接に関係していることを意味する。
事の真意は不明だが、リーマンショック直後に電車に飛び込む人が増え、その多くの人間が多額の損失を抱えた個人投資家やトレーダーだったという話もある。
人間は借金に弱い。
一方で、どのくらいの借金を抱えると、人間というのは死を選択するくらいの重圧を感じるのだろうか。
僕の周りでも、借金が理由で自殺した人間が二人ほどいる。
一人は20代の若さで自ら命を落としたが、借金は大体300万円くらいだったと聞く。
もう一人は40代で亡くなったが、その方はどれくらいの金額か不明、だが多額の借金ではないことは確か。
周りの材料が少ないことと正確な統計が無いのでなかなか難しいところがあるものの、その他の事例、たとえば、テレビなどで報道される「多額の借金を背負ったあの人はいま」といった内容から読み解いていくと、数億以上の規模の借金だろうと元気に生きている人もいる。
例えば以下のような人たち。
ツカサのウィクリーマンション創業者、830億円の負債
ワーキューブ安田社長、負債総額40億円
磯貝氏、所得税1億6000万円のほか、重加算税6000万円、罰金3500万円
上述の三人は今も元気に生きているし、まだ社長をやったり何かしらの取材を受けたり精力的に活動している。
あまりに借金が大きいとその瞬間は返せるわけがないので、自分のことではないと思ってしまったり、開き直ってしまったりするのだろうか?
当事者にしか分からない心情だが、どんなに辛くも命を自ら断たなかったことは事実。
とはいえ、確かめようはないもののリーマンショック直後に自殺したトレーダーの存在が事実であれば、その金額は途方もないもののはずだし、昨年のイギリスのEU離脱問題でも、大きな損失を抱えてしまったトレーダーも間違いなくいるわけで。
どれくらいの金額が最も重圧がかかり、自ら命を断つ結末をもたらすのか、結論は分からない。
死人に口なしなので当事者に聞くことも出来ないし。
個人的には、あまりに多額の借金、数億円といった規模のものだと、容易には命を断たないと思っていたが、職業としてのトレーダーはそれくらいの金額は容易に動かすはずで、そうすると必ずしもこれに当てはまらないだろう。
自殺率と自殺要因の統計を出すのと、出来れば借金問題で命を断った人の金額まで調べてほしい。
もちろん人によって異なるだろうが、どのくらいの金額がデッドラインとなるのか、を統計にし、それを借金する人間が自身で把握できれば、もう少し結末は違ったものになるのかもしれない。
大企業で年収600万よりも自営で400万の方が良い
大手IT企業に転職した友人と話した時に、収入についてそのような話題になった。
彼は典型的なジョブホッパーで、自らが望むスキルを取得するためのキャリア構築と就業機会への独自の嗅覚、そして抜群の集中力で見事なまでの転職を遂げた。
年収は30代前半で600万を超える。
だがストレスも半端ではないようで、「正直な話、大企業で年収600万よりも自営で400万の方が良いよ」と漏らした。
独立する勇気も能力も無いから勤めをやるしかないが、とも語ったが。
客観的にみて、彼より能力の劣る僕としては、他にどんな道が残されているのだろう。
先日、夜勤疲れのもうろうとした意識で夜食を買うためにコンビニ立ち寄ったところ、ある本が目に入った。
「できる男は金を呼ぶ!」
典型的な自己啓発本で、この手の本は疲れた精神に染みる、笑うセールスマンのように心の隙間にするっと入ってくる。
パラパラとめくると、基本的には独立や会社に雇われない働き方を推奨するもの。
シャープ買収で一躍有名になった、鴻海精密のカクタイメイ氏(テリーゴウ)や松下幸之助氏、COCO壱創業者の宗次氏を引き合いに出す。
トンデモ本に少し思えたものの、著者自身は高学歴で通常の勤めのキャリアを捨てて30代半ばで独立したようだ。
同世代の同僚は定年やリストラ、将来への不安を抱くも、自身は定年が無く自ら仕事を作り出し切り拓いてきたので、そのような心配は無用だ、と概ね強気な内容。
だから君も独立しよう、と僕は言いたい訳ではないが、著者の話も一理ある。
人間というのは強いようで以外に結構もろいところもあり、ちょっとした綻びが人生を大きく揺るがすことになる。
この手のサラリーマン転落は今や珍しいものではなくなったが、問題は、そこから自身で、どのような働き方を構築するか、だ。
僕自身、どれだけ数字で結果を出し、自己研鑽に励んでも給与が壱円も上がらず昇格も無く、先に入った者の方が給与が高い現状を見ていると、何のために人より働いているのか分からなくなる瞬間がある。
とはいえ、上述の友人と同じで、今は特段の能力も無く、やはり何かしら事を起こす勇気も今は無い。
出来ないことを出来るふりをしたり、無理にやっても仕方がないので、出来ることをひたすらこなしているだけ、というのが現状。
その延長線上に新しい展開があればいいものだが、なかなか閉塞感を打開出来ずにやきもきする気持ちばかりが募る。
上記のサラリーマンは、奥さんがたまたまライターの職にあり、その流れの中で自身も収入の道を作り、そして今や自営である程度の水準まで稼ぐようになったが、彼と僕との違いは何なんだろうか。
いずれにしろ、友人と話したあの話題が最近は頭をよぎる。
ある程度の企業に勤めていても年収が上がる保証は殆どないが、最初はきつくとも、自身でゼロからスタートすればその稼ぎは青天井だ。
Abema TV で亀田興毅を倒したら1,000万円の企画がAbema TVで一時観られなかった
05/07/17 の試合当日までの注目度の高さもさることながら、Abemaならではの面白味のある企画力、そして対戦相手の人選もなかなか良い。
僕もこの日のためにスケジュールを組んで、自宅で一人で観れるように時間も作ったのだが。
番組開始は18:00からで、それまでは長々と前振りが続き、ようやく20:00くらいから、第一戦目の相手であるホストクラブの支配人とのゴングが鳴らされる!!
その直後、、
そこから全然、対戦番組が観れない。
Abema TVの他の番組は何とか復活して視聴できたものの、亀田興毅のチャンネルは全くダメ。
対戦直前の発表で、この亀田興毅の番組の視聴者が480万人ということから、恐らくサーバーがパンクしたと思われる。
他の番組でも亀田興毅の対戦に関する書き込みがずらずらとあった。
Abemaが観れなかったが、Youtubeで観れることが発覚。
この480万人という視聴者数の多さは、Abema開設以来の高さとのこと。
サーバーはパンクしてしまったが、そのリスクを鑑みてYoutubeでリスクヘッジをしていたのだろうか。
視聴者数は記録的で、第二試合終了後は860万人視聴が視聴、第三試合終了後にはなんと1,000万人が視聴。
Yahoo ニュースにもあがり、Abema TVが一つの歴史を作った瞬間だった。
システム部分にはまだ課題があるのかもしれないが、地上波にはない企画力があるので、サイバーエージェントのAbema TVには期待したい。
中国株への投資という選択肢
昨年2016年2月から株式投資を開始し、今のところ38万円程度のマイナスの状況。
開始した当初から日本株中心への投資で考えていたのだが、昨年中国バブル崩壊説で揺れた
中国株についても選択肢の一つに挙げていた。
その中でも、中国IT株に位置づけられる、テンセント。
昨年は150HKD程度で購入ができ、その当時の香港ドルレートも、1HKD=13円くらいだった。
現在はというと。
HKDのレートも円安になり、チャートとしてはレートも株価も右肩上がりだ。
買っていれば確かにプラスだったのだが、当時は為替レートの先行きすら何とも見通しが難しかったという点と、株の素人がいきなり外国株に手を出す、というのもどうかなと思い、手を出さなかった。
日本株でプラスを出せない人間が中国株に手を出すのも火傷のもとだろうであるから、今すぐに中国株への投資は実行しないものの、やはり投資の選択肢としては有効なものの一つであると思う。
中国はバブル崩壊説や経済失速説ばかりが目立つが、あの巨大な人口や、現地に住んでいる友人の話、そして内需への積極的な介入政策をとる中国政府の意向を見ると、まだまだ伸びしろはあると個人的には思う。
それにしても、圧倒的なマネーと膨大な人口を誇る巨大な国家だと痛感させられる。
数十億の民はまだまだ貧しい層が多いとはいえ、その潜在的な需要も計り知れない。
小さな家電販売店がつぶれないワケ
先日、電球が切れたため電球を買いに行くことにした。
ところがゴールデンウイーク中なので、道が混んでいることもあり安い全国規模の家電量販店まで行くには時間がかかりすぎる。
お店に到着したとしても、あのような場所は恐ろしいくらいに混んでいるので、往復してくるだけでも時間と体力を奪われる。
そこで、今までは来店動機が一切なかった、町の家電販売店へ行くことに。
今回は「パナソニック」の看板を掲げている家電販売店へ駆け込んだが、店がまえはそれなりなつくりなものの店内には僕以外に客がいない。
経営者と思しき男性が、マッサージ器ソファにごろんと横たわっており、まるで商売っ気を感じなかったが直ぐに電球コーナーへと案内してくれた。
残念ながら目当ての電球はおいていなかったものの、そこから5分と離れていない別の家電販売店の場所を教えてくれ、その販売店も、経営者と思われる高齢女性の方がやはり売り物のマッサージチェアに腰かけていたところを僕が駆け込んでいき、見事、目的の電球にたどり着けた。
どの家電販売店も売り物のマッサージチェアでくつろいでいたのが笑えるが、ただ、昔はこういう販売店しか人々の家電に対する需要を埋めきれなかったはず。
安い家電量販店の台頭ですっかりと印象が薄れてしまったものの、やはり突然の事情にフットワーク良く応えてくれるのはこういった、昔ながらの家電販売店であることは間違いない。
未だに存在しているにはそれなりの理由があるというモノ。
中でも有名な販売店として、でんかのヤマグチという店がある。
決して規模は大きくなく、また、安さが売りの大型家電量販店のように値引きは一切しないのに、売上高は堅調に推移。
地元密着型の店舗展開をしつつ、痒い所に手が届くサービスでお得意様を数多く抱える。
興味があって経営者である山口氏の著書を読んだが、きめ細かなサービスの経営スタイルには脱帽。
海外の大型家電量販店を展開する大規模な会社経営者も見学に来たり、山口氏を講師として海外に招いたりもするそうだ。
日本は高齢化社会にいやおうなしに突入するので、日本型の人口形成ピラミッドに沿った経営スタイルを各分野では取入れ、かつ進化させることが今般の重要テーマの一つとなっている。
その一つの事例が、まさにでんかのヤマグチ。
何も大規模かつ安価な家電量販店ばかりではない。
大きすぎると、かえって小回りが利かないので顧客が求めているサービスも提供できないはず。
そこに食い入るスキは幾らでもあるというもの。
電球一つを買っただけだが、小さな家電販売店が今も存続している理由をまざまざと見せつけられた。