もっと評価されても良い映画、ウォー・ドッグス-War Dogs-

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監督は、「ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い」で一躍有名となった、トッド・フィリップス氏だ。

 

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イラク戦争中の米国。

さえない日々を送るデヴィッドは旧友の武器会社を手伝うことになり、大手企業が狙わない知名度の低い公募入札に参加して米軍相手の契約を取りつけていく。

やがて、彼らはアフガニスタン軍に武器を調達する3億ドルの大口取り引きをものにするが、トラブルが続出し裏社会の者から命を狙われる。

 

 

 

アメリカという国は、ある一定の期間で小さな戦争をしないと経済が立ち行かない、それは誰もが知っていることの一つ。

 

ブッシュ政権時代のアメリカ合衆国で、イラク戦争が勃発。

政府はその兵器調達の手段として、連邦政府の入札サイトであるFBO( FEDERAL BUSINESS OPPORTUNITIES)を活用。

 

Home - Federal Business Opportunities: Home

 

これまでは大手軍事企業しか入札を認められていなかったが、政府による特別扱いが問題視され、中小企業の入札も当時から認められるようになる。

 

この映画の主人公である、デイビッド・パッカウズ(David Packouz)が、友人のエフレム・ディベロリ(Efraim Diveroili)が経営しているAEY社で、連邦政府に兵器を納入し、巨額の資金を得ることに成功し、のちに「アフガン取引」と現地では称されるくらいの事件に発展した、実話を基にしたのが本作。

 

詳細は以下のサイトを見た方が掴みやすい↓↓↓

 

北沢洋子の国際情報

 

www.afpbb.com

 

 

資金もコネも、経験も殆どない20代前半の若者が、連邦政府相手に数億ドル規模の武器取引を行う様子は単純に高揚感を持って鑑賞できるし、トッド・フィリップス監督独特のブラックユーモアがあちこちにちりばめられていて、なおかつ風刺的な意味合いも含まれていることから、単なる三流コメディ映画ではもちろんない。

 

日本では劇場公開されおらず、特設サイトもなく特にあらすじも殆ど記述されていないが、エフレム・ディベロリ(Efraim Diveroili)演じる、ジョナ・ヒルの悪役が見事。

 

twitter.com

 

ツイッターもやっているようだ、更新されていないが。

 

 

金儲けは行間から生まれる

 

決して人格としては優れていないエフレム・ディベロリだが、一方では押しの強さや自信たっぷりなふるまい等は、どこか魅力的で嫌いになれない。

 

若さが故の勢いと恐怖心の無さが痛快で、運も味方し巨額の資金を獲得していく姿は爽快であり、金儲けの真髄にも迫るものがある。

 

日本でも一時期、路上駐車が問題となり、法体制が変わるまでに至ったが、その裏でコインパーキングビジネスを着々と進めていた人たちがいて、乏しい資金からまとまったお金を手に入れた、という、ちょっとしたサクセスストーリーがあった。

 

法が変わると金儲けが必ず生まれる、という点を描き、その意味ではビジネスとしても優れた作品だ。

 

この映画が日本でさほど観られていないのと宣伝されていないのが不思議でならない。

 

タイトルにも書いたようにもっと評価されても良い内容だ。