自分以外の他者が幾ら稼いでいて、どのくらいの貯金があって、と気になるのが人間

テレビでも、お金にまつわる話は注目度が高い。

 

 

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世界の○○妻はセレブ婚で資産ウン億円!!(゚д゚)(。_。)

とある方法で1億円を貯めた主婦!(・∀・)

サラリーマン大家で貯金が数千万(´ー`*)

起業家で年商10億円(((uдu*)

 

などなど。

 

テレビを観ていて思うのは、高価なモノを羽振り良く買う人間や、貯金ばかりしている人間は、どうしても卑しいイメージがつきまとうが、そうではなく、大きなお金を遣うものの、その使い道が例えば仕事に必要だったから高価な道具を買ったとかだったりすると、観ている方も「ほー」と、なんだか良いイメージを抱くことが多い。

 

「お金の話は卑しい」という風潮は日本ではまだまだ多いとされるが、それは本当なのかもしれない。

 

だからその手の番組に出演するタレントは、そのあたりをうまく心得ていて、自身の印象操作を良いイメージに仕向けるべく、

 

「ある程度のお金は稼いでいますが、その使い道はちゃんとした意味のあることです

よ、おかしな浪費や守銭奴のようなお金の貯め方はしていませんよ」

 

と、意図的に清いメッセージを発信する人間もいるだろう。

 

僕などは "あんたは貧乏人だ" と言われてているような気がして、こういうテレビを観ていると少し気分が落ち込むのだが、とはいえお金の話になると人間というのはどうしても関心がいってしまう。

他人の財布が気になるのだ。

 

最近、昨年の業務成績に応じた昇給等が記された明細を手渡されたのだが、僕は一円も昇給しておらず、もちろん昇格もしていなくて、何のために様々な労力を投入したのか暗い気持ちになった。


だが僕のその明細を覗き込んだ先輩は、嬉しそうな顔を隠しきれないような、笑みをかみ殺す顔つきで


「上がらなかったんだ、しょうがないよね。俺もあまり期待してないからさ」

 

と漏らした。

ちらっと見えた先輩の給与は、僕のそれより1万円くらい月給が高くて、だが彼は僕よりも成績は芳しくなく、勿論特別な資格もないし本人もそれを自覚していただろうから、それでも僕より給与が多いことについて、先輩としての優位性が保てたからなのか、理由は定かではないが、とにかく嬉しそうだった。

 

人間の本質がほんの少し垣間見えた瞬間ではあるが、それも当たり前の話で人間は他者との比較でしか幸福を感じられない生き物だから、分かっていても何だか滑稽でおかしかった。

 
だが一方で今の時代、お金持ってるんだぞ、とあからさまに見せると三億円強盗被害に遭いかねないから、表立って金持ちアピールはしたくないはずで、とはいえ貧乏人に見られると誰も寄ってこないし、世間にも相手にされないから、ここは本当に難しい。

 

だからお金に関するテレビを観て、今日も自分の気持ちを消化する、そういう人間が多い気がする。

もちろん僕も。

はーお金。