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相続問題、順番が狂う時

いつの時代も相続問題は頭を悩ませる。

現金はまだしも、土地や建物といった不動産になると相続人が複数になってしまい
売却するだけでも非常に困難になる。

 

 

つい最近聞いた話。
アパートを所有していた母親が高齢になったこともあり、その名義を全て長男に変更したは良いが、直後に長男が急死してしまい、長男名義のアパートは実質的にその配偶者、つまり血縁関係のない人間にわたってしまった。
(長男にも子供はいるがまだ小さいので実際には配偶者が相続した)
この母親は高齢とはいえども今も元気で、年金の額は大したことはないからアパート収入が生活を支えていた。

今は配偶者の所有になってしまったため、そこから得られる賃料の一部を母親に送っているらしいが、これは何とも残念なケースだ。
そのアパートが建っている土地は、一族から代々受け継がれてきたものだからだ。

 

別のケースもある。
3階建ての建物に、土地と建物1Fは母親名義、建物の2Fは次男名義、建物3Fは長男名義。長男が先に亡くなってしまい、3Fは配偶者が相続し、土地と1F建物所有者である母親も痴呆となり建て直しや、更地にして駐車場、または売却をするにしても様々な法的手続きを経なければならず更には2F次男と3F長男配偶者はあまり仲が良くなく、それぞれ不動産に関する考え方も違う。
売ることも建て直しをする事も出来ず、そのまま時間だけが過ぎていく。。。


こういった問題を解決する方法として、信託という手法が注目を浴びて久しいが、まだまだ事例も少なくメリットばかりが強調され、デメリットがまだ分からない点がある。
何より実感としてそれが問題解決のために効果的なのかも不透明で、そして専門的すぎて身近なものとして感じられない。

 

不動産会社等で最近よく「相続問題無料相談受付」という垂れ幕を見かけるが、あれ等はいったい何をしてくれるのだろうか。
信託業務なんて出来ないはずだし、知識はあっても彼らは結局売買をしないと手数料が落ちないので、「売って、金にかえて、それをみんなで分けましょう。生前贈与をしておくと税率が...詳しくは税理士に」くらいにしかアドバイス出来ないのでは?


元気なうちは誰もが不幸な結果を考えないから、何も準備しないし知識を得ようともしない。
相続は当事者(ここでは血縁者)よりも配偶者といったいわば他人が口を出してもめるケースが多いようだ。

 

いずれにしても、昔のように年長者から先に亡くなっていくのではなくて、平均寿命があまりに延びてしまったため
順番が狂ってしまうことも当然の時代になったのは間違いない。

 

 

「MR. ディーズ」という映画。

 

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NYの大企業の創業者が突然亡くなり、彼には子供がおらず、遺言状も残していなかったため株式の大部分が宙に浮いてしまい、その相続と会社の所有権を巡った珍劇が描かれるコメディだが。
唯一の相続人は田舎町でピザ屋を営む風采の上がらない男。
一夜にして彼は大富豪の仲間入りをするのだが、実際の相続問題も、これだけ生き方が多様化した時代では、誰が相続人なのかが分からなかったりすることもある。

また、一つの不動産の所有権を巡って、複数いる相続人の一人が海外にいることから
その不動産をどうすることも出来ず、何度も海外と日本を往来したり、弁護士を介し、数年かけて相続問題を終結させるケースもあるようだ。

 

当然、映画のように良い話ばかりではない。

金持ちは良いですね。