個人のスマホはロック解除出来ないらしい
知人が急死したとき、残された遺族と親しい間柄(知人の恋人など)の人間が、知人が保有していたiPhoneにかけられている、パスワードのロック解除を行うにあたって四苦八苦していたようだ。
iPhoneは何度かパスワードを間違えると、スマートフォンそのものが初期化されてしまう機能を持っているから、遺族のもとにスマートフォンが戻ってきたときには既に初期化されていて、みたことのない待ち受け画面が表示されていたようだ。
誰かがどうしても見たくてパスワード入力を試したのだろう、だがもう永久にそこへアクセスすることはできなくなってしまった。
スマートフォンにロックがかかっているために、その後の引き継ぎや連絡事項に支障をきたしてしまい、大変な思いをしている方もいる。
困ってます 夫が急死でスマホのロック解除 : 生活・身近な話題 : 発言小町 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
亡くなったことを知人に知らせることは確かに重要ではるが、今やスマートフォンには一人の人間の人生全てが詰まっていて、非常に大きな意味を持つ。
ある特定の人間が一体どういう人生を歩んでいたのか、交友関係はどうなっていて、日ごろ何をどう考えて生きていたのか、その全てがそこにはある。
ロック解除の出来ないのだろうか、それを残された遺族がみることは出来ないのだろうか?
Q:故人のケータイ・スマホのパスワードは解除できる?
【NTTドコモ】
遺族が端末を引き継ぐ「承継手続き」を取れば、フィーチャーフォンは機種次第ではデータ閲覧可能。スマホに関しては、ほぼ不可能
【au】
「承継手続き」をすれば、遺族が端末を引き継ぐことはできるが、ロック解除後にすべてのデータをオールリセットすることが前提となる
【ソフトバンク】
端末暗証番号は、端末側に物理的にかけられたパスコードなのでカスタマーセンターでは照会・解除不可。たとえ本人でも照会できない
【ウィルコム】
端末暗証番号は、端末側に物理的にかけられたパスコードなのでカスタマーセンターでは照会・解除不可。たとえ本人でも照会できない
上記が各キャリアの公式な見解らしい。
故人の葬儀を行う際に初めて見る人が同性/異性に限らず訪ねて来て、どういった関係を詮索することはないものの、実は複数の異性関係があってそれが厳かな場所で明らかになってしまうこともある。
実際のところどんな人生だったのかはもはや故人にしか知りえないことであり、文字通り、誰もが "墓場まで持っていく" 何かしらの秘密を抱えていることを意味する。
上述の僕の知人についても、遺族や親しい間柄ですら知らない世界があり、だがその詳細は最後まで掴むことは出来なかった。
相続の問題から終活ということばが生まれ、今ではデジタル終活なるものがある。
高度に機能が発達した現代ならでは概念だが、どれだけ技術革新が進もうとも、故人の全てを把握することは恐らくこの先も出来ないだろう。