心が雨漏りする日には

心が雨漏りする日には


作家の中島らも氏の著書のタイトルだが、人間の心のありようを見事にとらえたコピーには脱帽。

 

人間、生きていれば心がザラついたり、心の中に雨が降って、雨漏りしてなんだか悲観的になったりすることがある。

特に何かに悩んでいたり、悲しみに暮れるような出来事に直面していなくても、朝起きたら何だか心にしこりがあるようなそんな時だ。

 

心というのは時には暴れ馬のようなもので、手綱をしっかり握り、こちらの言う事をきくように仕向けないと、とんでもない大暴走をしてしまう。


僕は酒をやらないし、何らかの薬を服用している訳でもなければ、その他何か依存性の高いものに手を出している訳でもない。


鬱でもないし、何らかの精神疾患もない。


それでもやはり上述のように突然、心が、何となく落ち着かないような日がある。

 

そんな時どうするかというと、まず走る。

全速力でも良いし、軽いジョギング程度でもどちらでも良い。

目的は、走ることにより全身が動き、その振動で心に落ち着きを与え、安定させることにあるからだ。

ウォーキングなどによる振動も、心を落ち着かせるには丁度良いらしい。

 

僕の場合は更に一歩踏み込んで、走る時に音楽を聴くのだが、それも更に、南米の陽気な音楽をひたすら流す。
何回も何回も、だ。


20代のころにスペイン人とアルゼンチン人と一緒にサッカーをしたことがあるが、彼等は本当に陽気だ。

陰気な人もそれはいるのだろうが、未だお目にかかったことが無いし、全体としては少ない印象。

何というか、常に話しているし、情熱的だし、最も適切な表現としては、底抜けに明るいのだ。

 

そんな気質を持つ人間が唄った曲なのだから、当然、南米ソングは明るい曲が多い。


中でもお下劣なものは目を引く。

 

 

何してるの?

君はかわいいよ!

そんなことより一杯飲んで、セックスしようよ!

気持ちいいね!!!

 

 

といったようなものだ、思わず笑ってしまう。


僕の地元にも南米二世の歌手がいるが、彼の曲は情熱に溢れ、やはり底抜けに明るいものばかりで、地元では知らない人はいない。


そんな曲を聴きながらマラソンをし、しかも外が今日の真夏日のように晴れていれば、暗くなることなんてできない。

 

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明るくなることはないかもしれないが、暗くなることはどうしたって出来ないのだ。

 

例えば心が落ち着かない時にこれをやると、全てが終わった後にかなり楽になるのが分かるのだが、心が普通に安定している時にやると、不思議と陽気な気持ちになり、何でもできるような、

 

人生ありがとう(*´Д`)

 

みたいな、そんな気分になってしまう。


「ワタシ、AVをやってから何でもできるなって、そう思うようになったんです」

 

アダルト動画に出る女優がAV業界に飛び込んで良かったことをそう述べていたが、そんな身売りなんかしなくたって、何でも出来るような気分になれる方法は幾らでもある。


心が落ち着かないことは誰にでもあることだろうから、そこからどうするのか、知っておくだけで人生はかなり楽になると思う。

 

ところで、マラソンやウォーキングの時に聴く曲だが、暗い曲は聴かない方が良い。

 

「かわいそうなアタシ」

 

みたいな曲を聴いてしまうと、もうどこまでも沈んで行って死にたくなってしまうからだ。

 

そのような曲は一見落ち着きをもたらし、自分を慰める役割を担っているように見えるが、実際は逆効果だ、心が余計に雨漏りする。