新しいバブルの物語はすでに始まっているのだろうか

ジョン・ケネス・ガルブレイス氏の名著と呼ばれる、バブルの物語。
和訳の著書が読みづらかったのだが、最近それを読み進めている。

 

世界で初めてのバブルと言われる、オランダ発祥のチューリップバブルを皮切りに、その後、幾度となく繰り返される人々の熱を帯びた投機について分析的に記されたものだが。

 

チューリップバブルは、映画ウォールストリートでも描かれていた。

 

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やはり読み進めているうちに感じるのが、今の時代の相続税に絡むアパートの過剰気味な建設そして投資と最近になって暴落したビットコインは、今更ながらバブルの様相を帯びているのではないかという点。

 

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アパート建設、大家、投資...。

 

特に、この "大家さん" の実に心地のいいフレーズ。

一昔前にサラリーマン大家で名を成したあの方も、今や不動産仲介に転身し大家業として表舞台に姿を見せることはないが、それはもう儲からないということの証左なのだろうか。

 

僕もご多分に漏れず毎月の固定収入に目を惹かれ、著書を読んだり現場に足を運んだり、今も土地購入の申込みなどを進めているのだが、土地の価格が上がっているのはその通りではあるものの、実は過去の水準から言えば土地価格に関しては、場所によって高いところとそうでないところがあり、問題なのは、アパート建設にかかる費用の高騰(東京オリンピックが理由とされている)とその過剰なまでのアパート建設という点。


加えて新築物件でも場所によっては既に空きが出ているし、築数十年の中古アパートが驚きの価格で目の前で売買され、年収300万円にも満たないサラリーマンが、フルローンで銀行から数千万円もの借入が出来ているこの現状は、異常ではないだろうか。

 

というわけで、自分の購入にも今ストップがかかっているところ。

 

プロではない素人がこの手の投資に手を出しはじめたらそれが引き際というのが定説だが、上述のバブルの物語によると、誰もが、自身だけは、 "賢明" と思いたがる傾向にあるようだから、自分自身もその雰囲気に巻き込まれていると冷静に鑑みなければならない。

 

一方でビットコイン

 

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僕は購入もしていなければこれからも購入する予定はないが、どうらやら分裂危機にともなう一連の流れが今回の暴落の理由のようで。

 

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今日からはまた急騰している。

 

このビットコイン

実はほんの数年前に僕のお客さんが大金叩いて海外の金融機関を通して買い付けを行っていたことがあり、その時は本当に数百万円単位で購入していたのだが、その、始まり当初の人間でないとこの手のものは儲けるのは難しいと感じる。

 

今熱心に買っている層は、僕の周りでは金融知識に乏しい主婦やサラリーマンだ、勝てるわけがない。

 

実際殆どの人間が損していて、それでも「まだ上がる、大丈夫」と思い続けている。

彼等が失ったお金は他人の懐に収まっている訳で、僕自身も株式投資で数十万円損失を出しているが、利益を得るのは本当に難しい。

生涯を賭けて投資の勉強をするくらいでないと利益確保など出来ないし、投機家のようなセンスもあった方が良い。
また損失を先に考えて、不動産投資もそうだがゴールを考えて投資をしないと売り時を逃して損失ばかり垂れ流してしまうことにもなる。

 

だからといって、今から投資の何をやっても遅いのかというとこれも難しいところで、以前競売専門の不動産投資家の話を聞く機会があった時に話していたのは、やはり常にアンテナを張って情報収集を怠らないことと、不動産投資をするなら必ず不動産投資の本を読むこと、そういった事を繰り返し強調していた。

 

感覚ではなくて、体系だったものを投資スタイルに落とし込んでいくことが重要なのだろう。

また、「今は買わない」 という待ちの姿勢も大事。

 

ビットコインは詳しくないので分からないが、アパート建設にかかる不動産投資などは、今は手を出さない方が良いのかもしれない。

 

いずれにしろ、それがバブルだったのかどうだったのかは終わってみて分かることだから今の時点では分からない。

 

もしかするとバブルではないかもしれないが、だが先日、築40年近い古いぼろアパートが転売の更に転売を数か月の間に行われ、それに関わった全ての関係者が数百万円の利益を得ている状況を目の当たりにした。

 

何もしないで濡れ手に粟の状況は、どう考えても異常だ。

 

資産を築きたければ本業にまずまい進することと、賢明かつ堅実な投資スタイルをまず確立し勉強を怠らない事、これに尽きるだろう。