たった一人の人間が退社するだけで世の中に億というお金が流れる

日本にセブンイレブンをつくり、コンビニエンスストアの生みの親といっても過言ではない、鈴木敏文氏。

 

toyokeizai.net

 

 

その退職金にあたる報酬は、11億3,200万円。


金額が妥当かはさておき、物凄い金額だ。

東芝の役員クラスの退職金が約1億円というから、その10倍となれば途方もない額であることは確か。


ただふと疑問に思ったのは、その退職金に対しての税金はどれくらいかかるのか、というところ。
最近まで勉強していたFPの知識をいかしてざっくり計算してみることにした。

税務署のHPに記載されている計算式も参考にする。

 

 

 

 

 

www.nta.go.jp

 

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まず、鈴木敏文氏の簡単な勤続年数を算出。

 

1963年9月 イトーヨーカ堂入社

2016年12月 退任 (年内退任の報道があったため、左記の日付で算出)

 

すると、勤続年数は54年となる。

 


退職所得控除額計算式

20年超 800万円+70万円×(勤続年数-20年)


なので、

 

800万円+70万円×(54年-20年)=3,180万円


11億3,200万円-3,180万円=11億20万円

11億20万円×1/2=5億5,010万円

 

そして、所得税の税額表によると税率は45%、控除額は4,796,000円なので

 

5億5,010万円×45%-479.6万円=2億4,274.9万円


税金だけで2億5千万円近くかかることになる、物凄い額だ。


これはかなりざっくりしとた計算で、実際の税務上の処理は全く異なることになるのかもしれないが、いずれにしろ、決して安くはない税金を納めることは間違いない。

 

また国税庁の退職金における記載によれば、役員クラスは控除額計算において、1/2が適用されない。
もしそうなれば、収める税金は倍以上の額に跳ね上がる。

 


たった一人の人間が退任するだけでこれだけのお金が動き、世の中に流れていく。

後にも先にも、鈴木敏文氏だけかもしれない。