どっかでサンドバックを探している自分に気付く

毎週土曜深夜から放送される、村本THE NIGHT。
視聴者が思いを書き込んだり、直接村本氏にメールを送れたりする、いわば双方向のやりとりが深夜に行われるもの。

 

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僕は村本氏が特に好きという訳ではなく、むしろその言動が鼻につくこともある。

彼自身、番組に出演する自身への辛辣なコメントに対していちいち笑いを交えて答えていくシーンもあるのだが。

 

昨夜も視聴していると、視聴者からの自身への批判的なコメントに対して、

 

「(批判的な書き込みをする人)こういう人ってね、人生限られた時間で嫌なものに対してクレームをするわけでしょ、どうなのかなあ。クレーマーとかもそうらしいですね。あの子の○○が駄目だから(テレビに)出さないでとか」

 

と心情を吐露。

 

「サンドバックにしてくれよ~」と自虐的ネタを繰り広げたりもしていたが。

 

ただ一方でハッとしたのは、僕は村本氏の番組に何かしらの書き込みをしたり、メールを出したことは一度もないものの、彼の言動一つ一つをいちいち捕まえて、「なにいってんだ」と、心の中で氏を批判をしている自分に気付いた。

 

つまり、心のどこかで、自分のサンドバックになる存在を探していて、それを無意識に村本氏とその番組にぶつけていたということ。

 

嫌な番組と好きではないタレントが出ているならばそもそも観なければ良いわけで、これだけ番組が豊富に存在して、視聴者の好きに、そして自由に選べる時代。

なぜ自身が好ましいと思っていないものを視聴するのか、それははけ口を求めているからにほかならない。


村本氏は、時に政治の話をし、自身の目線や持論を展開しそれも番組の内容としてアクセントの一つにはなっているのだが、彼の話を聞いて不快な思いをしたり、「何を偉そうに」と思うなら、観なければいいという結論に至る。

 

そもそも村本氏に限らず、TV含めたメディアに出ている人間は何かしらの「目的」があって出演しているので、意図して発言をし、そして自身を視聴者に対してどう魅せるか、ということに心を砕いている、それは同時に彼等の仕事でもある。

 

一方で観るか観ないかはこちらの選択にゆだねられている訳で、観ない人が大勢いればそもそも番組は消えてなくなる。

 

道を歩いていれば、美しい華が咲いている一方で、犬のクソも落ちている。
クソをずっと見続けて嫌な気持ちになるよりも、華を見て気分良く過ごした方が人生が有意義なのは間違いない。
(人によって何がクソかは異なるので僕の主観)

 

とはいえ、クソをめちゃくちゃに踏んづけて、その上で綺麗に片づけてしまいたい、そういう世の中になっているとも感じる。

 

とりあえず僕はその後チャンネルを変えた。