ちょっとした一言、軽口がその人の怒りを誘う

僕はアスペルガーではない。

 

だが、軽口をたたくのが悪い癖で、それが原因で人の怒りを誘う事が年に数えるられるくらいはある。
最近も、ちょっと軽口を叩いてしまい、同僚女性の気分を害してしまった。

内容を書きたくても説明が面倒なので書けないが、その内容の殆どはくだらないものだ。

 

一方で僕はかなり神経質で、自分の言動が相手にどういう気持ちをもたらしたか、非常に気になるところもある。
だから明らかに気分を害した人には何回も謝るし、(本当に何度も)あまりに気にし過ぎて、相手は何とも思っていない一言でも、「あんなことを言ってしまったが、もっと温かい言葉をかけるべきだったか、何も言わないほうが良かったのか」等といつまでも考え続けることが常だった。

 

それは、人にどう見られるのか気にし過ぎていることを意味し、考えすぎて眠れないこともしばしばだった。

 

だが、ある程度の年齢を超えてからは、必要以上に気にすることを止めた。

 

理由はいくつかあるが、自分が相手に嫌な気持ちを与えてしまったかもしれないが、僕も同じかそれ以上に嫌な気持ちになり、疲弊しているからだ。

 

ところが、その全てといって良いくらい、相手はこちらのことなんかなんとも思っていないから謝ってもこない。

 

僕が怒りをあらわにしないのも理由だろうし、相手を責めないからかもしれないが、謝られたことはそう多くない。
こちらが謝ることは多いが。

 

そんなことに疲れてしまい、「こういう事で怒るようなら勝手に怒ればいい」と開き直ることにした。

もちろん、相手を必要以上に貶めたり傷付けたりする言葉はよっぽどでないと使用しないが、それ以上の事を考えすぎると、頭がおかしくなるし、何も言えなくなる。

 

相手に良く思われるのは本当に大変だが、悪く思われないようにするのは簡単で、それは何も言わなければいいだけだから。

 

だけど、それは単純にコミュニケーションの放棄にとなり、ともすれば対人間との距離感の取り方やコンタクトの取り方、言葉の選び方の訓練も出来なくなってしまうし上達もしない。

 

言いたいことは我慢せず言えばいいし、悪いと思ったら謝る、そのくらいの気持ちがちょうどいい。

 

そうはいっても、人間という生き物は本当に難しいから、相手に対して、どの言葉が怒りの感情を誘う、いわゆる「地雷」になるのか、が、分からずになかなか難儀をするもので。

 

だが、それを危ぶんでいてはその人の地雷はいつまでも分からず仕舞いで、結局、当たり障りのない

 

「今日は晴れてますね、そうですね、いやー最高ですね」

 

といった、下らない話を四六時中続ける羽目になる。


相手の気持ちばかり気にして、気を揉んで、いつも神経をすり減らしていると自分がめちゃくちゃになるし、自分ばかりだと人間関係がめちゃめちゃになるから、そのバランスの取り具合が大事で、それは訓練していくしかない。


昔、ゲイの知人に

 

「相手の気持ちの事ばかりを考えすぎて頭がおかしくなってしまったから、ある時からそれを止めたんだ」

 

そう打ち明けられた。

 

恐らく、自身がゲイであることについて周りからの視線や、どう思われているのかを考えすぎてすり減らしてしまったのだろう。

 

僕自身、中学時代は壮絶ないじめに遭っており、その時から必要以上に人に嫌われるのを恐れ、人目を気にしていたがそんな下らない事は止めにした。

繰り返すが相手は何も思っていないし、自分だけがボロボロになって終わりだから。

 

なので、ゲイのような全体の中でも少数派に属する人たちと僕はすぐに仲良くなれる。
痛みが分かるのだ。

 

話はそれたが、あまり相手のことを気にし過ぎてコミュニケーションを取ると自分が疲弊してしまうので、そこのあたりのバランスを考えてうまく人間関係を築いていきたい。

 

まあ、僕の場合は軽口を叩く悪い癖を治すのが先決なのかもしれないが。