やくざのグローバル化と反グローバル化

 

日本のやくざは海外からも尊敬されている。

 

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台湾マフィアの彼。

日本のやくざの任侠道にシンパシーを感じているようだ。

皆ではないが、日本の男性もやくざの話題は割と好きだと思う。

それは彼の言うように強きをくじき弱きを助ける人としての道が、日本のやくざのイメージとして浸透しているからだろう。

 

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台湾のマフィアはお寺で誓いを立て、組織に入るらしいが、上下関係はかなり厳しく

おきてを破った者には厳しい罰が課せられるようだ。

 

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今でも、小指を切り落とすことはあるらしい。

 

一方で日本のやくざ。

2011年に暴対法に関して山口組六代目組長司忍氏が、産経新聞に寄せた持論がかなりの注目を集めた。

やくざに対して厳しく罰する法律は、彼等をより地下に潜らせ、彼等が地上で空けた場所は海外からのならず者で埋められ、治安がより一層悪くなる。

その点を六代目組長は産経新聞で言及していたのだ、やくざが防波堤になっている面もある、と。


そして現在の山口組は、神戸山口組と組織が割れ、前代未聞の抗争へと発展しているが

かつての昭和時代を賑わせたような過激な銃事件はそこまで起きていない。

台湾マフィアも話していたが、一部の日本のやくざは海外への進出と、海外組織とも友好を深め、その活動範囲を水面下でかなり巧妙に広げている。

 

山口組と神戸山口組の争いの根本にあるのは、海外派である山口組と国内派である神戸山口組との衝突であるという見方もあり、その真意は定かではないが、それが本当ならば、現在私たちが日ごろニュースで見せられている、世界経済のグローバル化と反グローバル化の戦いが、地下でも起きているということになる。

 

日本のやくざの海外での活動という点では、アメリカ合衆国が公開する、世界を範囲とした反社会的組織に属する要注意人物として、これは一個人を名指しで特定するかなり過激なリストだが、篠田健市(司忍)組長と、高山清司若頭の名前もちゃんと記載されている。

 

また、僕が訪れたミャンマーの日本人墓地でも、某やくざ組織若頭が建立したお墓があったくらいだし、海外で日本やくざが活発に活動している足跡は割とある。

 

今や"YAKUZA"はグローバル。

グローバルと反グローバルの行方は、表社会も裏社会も、その結末から目がはなせない。