シーシェパードと発展途上国でお金を要求する現地人

オーストラリアのシーシェパードの活動状況がニュースで流れ、その代表者が「今までは日本の船のスピードに追い付けなかったが、これからは違う」と活動意欲を見せていた。

シーシェパードといえばアメリカの代表が永久に邪魔をしないと金を受取って和解したが、このオーストラリアの代表者は「アメリカのシーシェパードはオーストラリアとは別で、法的には拘束されない」と活動を継続するようだ。

 

これはなんだ?
金が欲しいのか?よほど金がもらえるのだろうか、と正直思ってしまう。

もちろん、この事象のある一面からしか見ていない僕の勝手な主観だが。

 

とはいえ海外にいくとよくわかるのだが、日本人は本当に金をよく要求される、そして安易に出してしまう。

 

僕自身ミャンマーに行った時も、かの国の人々はそこまでお金を要求しなかったがそれでも、例えばバーのトイレに一人でいるボーイみたいな男が、洗面台の前に立っていて僕が手を洗い終わるとティッシュを手に取って渡してくれるのだが、その後、「チップ」と言ってくる。

それならティッシュは自分で取るのになんてずるいと思ってしまうのだが、そういう時は当然払わない。

お金というのは、そんなに軽いものではない。

 

マザーハウス創業者の山口氏も、バングラデシュの汚職警官に賄賂を請求され、断固拒否したエピソードを自著で紹介していた。
発展途上国の人々の中には、「あなたたちは豊かなのだから、私たちにお金を出すのは当然だ」という意識が確かにあるのかもしれない。
一方ではそれは正論なのかもしれないが、日本人イコール“金”というイメージには、強い憤り感じる。

 

ミャンマーの屋台のようなところで、夜小腹がすいてフライドチキンを2つ頼んだら、犬が食べるくらいの小さなチキン2本で100円だと言われた。
値段を聞かずに先に食べてしまった僕も悪いのだが、1食100円で食べられるところもあるこの国で、小さなチキン2本が100円なんてふざけてる。

 

それでも僕が無言で食べていたら、右腕にタトゥーをした汚らしい小太りのおっさんがニヤニヤしてこちらに視線を送り、周りのミャンマー人と数名で僕を嘲笑するような笑い声をあげて、それらがとにかくひどく気分を害するものだった。

「バカな日本人が金出したぜ」とでも思っているのだろうか。

そんなことは全くなく、僕のうがった見方かも知れないが、とにかく一度そう感じるとその国の印象がとても悪くなってしまうし、お互いに良くない。

 

もちろん、そういう人間ばかりではないということは理解しているし、そのような人は全体のごく少数であるとも思う。
悪口ばかりではフェアじゃないから、タクシーの運転手などは割と親切で、どこへ行くにも料金も適正な価格で運転してくれたという点は記しておく。

 

はー

 

シーシェパードの一連の騒動と今回のオーストラリアの活動家と、そして発展途上国で生きる、日本人にお金を要求する現地人とを重ね合わせるのは無理があるかもしれないが、僕の中ではどちらも多少似ている。

 

だが、払う日本人が一番悪いのかもしれない。

ミャンマーで出会った日本人社長も、やたらチップを出す日本人は決してよくないし、こっちまでチップを要求されて困ると話していた。

 

どこかの国の激烈な女性大臣のように、船を爆破するくらいの剛腕さが欲しい。
そんなこと言ったりやったりしたら、今の日本では叩かれるだろうが。