映画スノーデン-SNOWDEN-の衝撃
-日本国民の監視への協力依頼は断られました
-国民の監視は違法だとね
-でも監視は実行した
-日本の通信システムの次は物的なインフラも乗っ取りに
-ひそかにプログラムを送電網やダム、病院にも
-もし日本が同盟国でなくなった日には、彼等は終わり
(埋め込まれたプログラムを停止させる)
映画スノーデンより
アメリカの監視システムを暴露して世界中で有名となった、エドワード・スノーデン氏の映画。
彼がいかにしてCIA、NSA職員の中枢に入り込み、そこで情報に携わる重要な職位に就いていったのか、というところから、具体的にどういったことを監視しているのかを赤裸々に描いた優れた映画。
オリバーストーンは、この手の社会派映画を撮らせたらやはり一流だ。
物語の詳細はここでは書かないが、監視システムがPCの内部やカメラにまで入り込み、実際、スノーデン氏の恋人のプライバシーまで監視されていたことなども描かれ、全てが見られていることへの恐怖を自身も抱いていたことを明かす。
作品において、スノーデン氏が恋人とのセックス中に、ラップトップ型のパソコンのカメラがこちら側を向いているシーンがあり、 "その行為までをも" 監視されている場面をも描き、監視社会がどれくらい深刻であるかを物語る。
彼はその職位に就いてからというもの、撮影されることを極度に嫌がるそぶりを見せる。
日本人はスパイや監視されていることについて自分の事のようにとらえられないが、以下の記事が恐らく最も反響を呼んだと思う。
通信大手キャリアが急激に成長した背景には、政府による企業への "国民の個人情報提供依頼" の影がちらついており、そのインセンティブと企業の成長は切っても切り離せないという点を上記の記事は指摘する。
とはいえ、監視社会は確かに深刻であり、個人のPCの中身や私生活が見られていると考えた場合には、これは非常に憂慮すべきことではあるが、見られてマイナスになることは僕自身でいえば殆ど無くて、せいぜい、マスターベーションしているところをPCのカメラからNSAの工作員が見ていたとしたら恥ずかしいな、くらいのものだ。
そうなると、一般庶民には、あまり影響はないのかもしれない。
一方で、グローバル企業、例えば日本でいえば金融、貿易、その他の企業の一つのセクションが監視対象となっていたことは上記の記事でも記載されていて、それは確かに国益を損ねる可能性をはらんでいることを考えるとやはり深刻なことではある。
だが、スノーデン氏が起こした行動は称賛に値する。
彼はアメリカ合衆国という巨大国家を敵に回し、たった一人で内部告発者として人生を賭けてその目的を全うした。
それは命を亡くすことよりも大変なことであり、彼は無国籍者となりアメリカ社会からは抹殺された。
国家は非常に怖い
それは確かに真実だが、だが一方でその国家も、全てを捨てて襲い掛かってくる個人には敵わない。
素晴らしい作品だ。