週刊誌やベストセラーで世相をつかむ

週刊誌はスクープを連発して話題になっていますが、そのスクープ記事にしても、芸能人や政治家の不倫騒動だったり、野球選手の賭博問題であったり、有名タレントの独立騒動だったりと、愚にもつかないものが圧倒的に多い。

どうしてそうなるかというと、大衆の関心は他人の不幸を見聞きすることにあり、心のなかは「ねたみ、ひがみ、やっかみ」に満ちているからではないでしょうか。

 

 

昔は「KY(空気が読めない)」、いまは「忖度(そんたく)」という言葉が流行っています。

日本人は和を重んじるから、周りの人の顔色をうかがうように空気を読むのがある意味礼儀であり、昔からのしきたりなのでしょう。

ベストセラーのように流行りものがしょっちゅう現れては消えていくという現象がよく起こるのも、周りの空気が気になって仕方がないからだと思います。

丹羽宇一郎

 

 

 

子供は、自分が満ち足りていないモノを頻繁に口にする傾向にあるようで、例えばそれが "親" であれば、父親と母親の事をよく口にするし、友人の話ばかりであれば友情を求めている、ということを意味するかもしれない。

 

ベストセラーや週刊誌もその傾向がある。

 

上記のように空気が読めない、という点に関しては空気が読めない自分を正当化したいのか、あるいは空気が読めるようになりたいのか、いずれにしろ人の目線が気になるということは間違いない。

 

 僕は週刊誌やベストセラーといった類のモノは読まないが、世相を掴む意味ではそのようなジャンルにも手を伸ばした方が良いだろう。

 

ダイエーを一代であそこまで築き上げた中内功氏は、各新聞の広告欄を好んで読んだそうで、どの業界に金があり何が儲かっているのか、大衆は何を求めているのか、そういった事を読み取るために広告欄に注視していたようだ。

 

普通、広告欄をそのようには読まない。

 

良く、「新聞を逆から読め」という人がいたが、その手の発言をする人は何らかの分野で業績を上げた人間であり、逆から読め、という意味は、例えば中内氏のような読み方をしろ、ということなのだろう。

 

嫌われる勇気がベストセラーになったが、人の目を気にしない、自分らしくあることの重要さを説くようで、実のところは、「人の目線が気になる」日本人向けに書かれた商品という事になる。

 

体臭ビジネスもそうだ、人の目線が気になる日本人ならでは。

 

www.excite.co.jp

 

今や常識となった、マンダム社のデオドラントボディペーパーやフェイスペーパーにしてもそうで、マンダム社が新しいマーケットを創出すべく訪日外国人にサンプルを無料配布したものの、日本人ほどの感触が得られなかった映像がテレビで流れていた。

 

日本人は清潔で、人の目を気にする国民性、だからこそ売れる商品もあるということなのだろう。

 

いずれにしろ、世相を掴むには週刊誌とベストセラーに目を配り、日本人の国民性に目を向ければ間違いないはずだ。

 

下手なマーケティング本を読むよりよっぽどいい。