高野秀行氏が面白い

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辺境・探検・ノンフィクション 作家 高野秀行オフィシャルサイト

 

「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをやり、それを面白おかしく書く」

 

 

僕がミャンマー渡航する際、高野氏の著書である "ミャンマーの柳生一族" を読んでから下準備をした。

 

10年以上前に書かれたもので、当時と今とではミャンマーもその姿を変えているが、普遍的なことや慣習など面白く記され、また、同国が幾つかの少数民族がありその問題を今もなお抱えながら東南アジア最後のフロンティアとして躍動している、そういった様子が垣間見え、今読んでも面白い。

 

とはいえ、高野氏が初めてミャンマーを訪れたのは本を記すよりもずっと前で、危ない橋を渡り、危険な場所へ体当たり取材をし、それを面白おかしく記すのが非常にうまくて読ませる。

名の通った作家のくだらない旅行記よりもずっと読み応えがある。

 

高野氏の凄いところは、ミャンマーは勿論の事、訪れる国の事を徹底的に調べ上げ、それを僕のような知識の無いものでもその世界に引き込んでしまうところ。

 

比較的新しい著書としては、今では多くの人の目に触れることとなった "ソマリランド" を訪れたと手記が抜群に面白い。

 

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いつまでも若い作家だと思っていたら、高野氏ももう50代だ。

 

こうした、旅に関する手記などで有名な作家は僕は沢木耕太郎氏くらいしか思いつかなかったが、個人的には高野氏の方が好きだ。

 

沢木耕太郎氏は銀行に就職が決まったものの、出社初日に退社を申し出たという逸話の持ち主で変わり種なのは間違いないが、一方の高野氏は、早稲田大学を卒業しながら世の中でいうところのアウトサイダーとして生きる道を選んだ点では特異な存在。

 

独特の書き方は何ともユーモラスであり、作家というのは大なり小なり脚色を行っているものだと思っていたが、そういうことはしていないらしい。

 

 

最近は南米に滞在していたようで、50代を過ぎても活動的。(当たり前だろうが)

 

新聞やテレビのニュースは時に偏っていたり分かりづらい内容と書き方ばかりなので、それを読むのも時代の流れを追う意味では悪くはないのだろうけど、他人のブログやこうした高野氏のような一線で動いている人の文字面を追っていた方が新鮮な情報を得ることが出来るし、よっぽど有意義なんでないか、と最近感じる。

 

 

すしざんまい社長の話を一刀両断した時も、高野氏には注目が集まった。

 

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