出会いたかったらこれまでと違う場所へ
社会人になり数年経つと、家と会社を往復するだけになることが多い。
仕事で疲れはてて、その他の時間や休日は、会社と自宅以外の場所には立ち寄らなくなってしまう。
僕は酒も飲まないので、合コン等があれば参加するようにしているものの、その絶対数はどうしても減ってしまう。
そうなると、出会いの場所は限られてしまうのだが。
「出会いがない」
それを彼女ができない理由の言い訳にしたくはなかったので、一時期、出会いの機会を求めて様々な場所に顔を出していた。
トレーニングジム、料理教室といった、お金がかかりかつベタなものも悪くはないのだろうが、なぜかそういう場所にいくのは抵抗があり、僕が始めに選んだ場所は、私立の大学だった。
ちなみに偏差値は低い部類に入る。
そういったところは社会人向けに講義を公開しているところも多く、内容によっては夜の講義もあったりするので潜り込むには最適だ。
とはいえ、僕はうら若い女子大生と交流したかったので、昼の授業に平然と参加していた。
出席をとる授業と取らない授業があり、僕が受けた授業は出席を取り始めたが、誰も僕に対しておかしな目を向ける者はいなかった。もちろん教授でさえも。
授業が進むと教授が小さなグループをつくり、学生同士でちょっとしたセッションを行うようにと時間を取ったのだが、これは実にスムーズに女子大生と話すことができた。
あまりに学生に溶け込みすぎてしまい、教授にも名前を覚えられる程だった。
だが結局は大学に行くこと自体が何だかストレスになってしまい、女子大生と友達になる前にこの方法は止めたのだが、新しい出会いの場所としては我ながら斬新な発想だったと思う。
次に行ったのは、新卒者限定の会社説明会。
これは至る所に広告が出ているが、大抵は大学のキャンパス内に張り出されており誰でも見ることができる。
とあるローカルのホテルの会社説明会があり、「普段着で参加してくださいねはーとマーク」みたいな記載がされていたこともあり、僕は半パンに半袖の出で立ちで参加した。
単に夏で暑くて面倒だったからだが、僕以外の男子学生はスーツ姿で、他の女生徒は、スーツと私服が半々。
特に僕だけが浮いた存在ということは無かった。
ホテルの人事担当者は恐らく僕より年下で、自信満々で会社の説明をし、その姿を熱心にメモを取りながら聞きつつ、人事担当者に憧れの視線を向ける学生を見ていると、何だか虚しくなってしまった。
学生のあのような熱意をどこかに置き忘れてしまったし、当時の僕は、目の前の若い人事担当者のように出世の道が開かれていた訳ではなかったからだ。
説明会は最後まで参加し、無論、若い女性と知り合う機会としても申し分なかった。
だが、この方法も止めてしまった。
他にも色々やったが、覚えているのはこの二つの方法だけで、彼女ができたのは友人の紹介だった。(1ヶ月で別れた)
今は至るところで犯罪が起きる世の中なので、僕のような方法は取れないかもしれない。
(上記二つは20台後半に試みた)
だが、
"これまでの行動パターンと異なる別の場所"
に、新しい機会があると言う点は間違いない。
これまでと違った場所へ足を運ぶと、必ず、これまでと違って新しい展開がある。
それは地味なものかもしれないし、人生を逆転させるくらいのビックイベントになりうるかもしれない。
大事なことは、自らそのような機会に飛び込んでいくこと。
場合によっては自ら機会を作り出す。
そのくらいやればネットなどを使わなくても出会いはそこらじゅうにあるし、費用もゼロから始められる。