大川隆法氏の人間学と採算学とマーケティング戦略
僕は幸福の科学の信者でもなければ関係者でもないし、個人的に大川隆法氏を崇拝している訳ではない。
だが、大川隆法はもしかすると、天才的なマーケッターなんじゃないだろうかと感じることが多い。
1956(昭和31)年7月7日、徳島県に生まれる。
東京大学法学部卒業後、大手総合商社に入社し、ニューヨーク本社に勤務するかたわら、ニューヨーク市立大学大学院で国際金融論を学ぶ。
81年、大悟し、人類救済の大いなる使命を持つ「エル・カンターレ」であることを自覚する。
86年、「幸福の科学」を設立。
このような略歴となっているが、そんなことよりも氏が動画で各界の著名人の守護霊を呼び出して話す、という試みが斬新すぎる。
例えばこれ。
金正恩の守護霊を呼び出して、関係者?がインタビューを大川隆法氏に向かって行うモノ。
関係者「…こんにちは、金正恩さんの守護霊のでいらっしゃいますか?」
大川隆法氏「う~ん。時は来たれりだな」
もうコントとしか思えない。
だが、その辺の駆け出しの芸人によるコントよりよっぽど面白いし、実際に、ユーチューブで動画検索すると、
「大川隆法 おもしろい」
というキーワードが出てくる。
都心で国家公務員として働く僕の知人は、日ごろのストレスから頭の中をからっぽにしたいのか、休日の日は、大川隆法氏の守護霊の動画ばかり観ているという。
事実、何も考えずに観ることが出来るし単純に面白い。
加えて東大卒なため、その博学さを活かして話すものだからついつい観てしまう。
この大川隆法氏、やっていることや彼の信仰や宗教などは別にして、かなりのやり手と感じる。
僕がサラリーマン生活で疲弊し、疲れ果てて書店で手に取った本に、
「人間学と採算学を学びつくせ、夜を日に継いで働け」
と、なかなか刺激的な言葉を並べたてるビジネス書があり、しばらく立ち読みをしていたのだが、最後の最後に著者が大川隆法氏であることを知った。
良いか悪いかは別にして、人々の心に入り込む巧みさには類を見ない才がある。
今年あたまには女優の清水富美加の一連の騒動で日本中を騒がせた。
過去には田原総一朗氏と対談を取り交わしてもいる。
よどみなく話すことに長けている。
田原総一朗氏が鋭い質問を繰り返すも、巧みな話術で切り返す。
田原総一朗氏「守護霊というのは」
大川隆法氏「私の、頭から、あるいは口から、胸から、出てくるんです」
田原総一朗氏「ん。ちょっと良く分かりませんけれども」
この上記の対談番組には、若き日の島田紳助や海江田万里元民主党代表も出演していて、何だか異色のメンバーだが、当時としては当然出てきた若手の宗教家に、社会的にも注目が集まっていたことが良く分かる。
いずれにしろ、噴飯ものの動画も多かったりするわけだが、氏の才覚にも目を見張るものがある。
最後に、勧誘が目的でこの記事を書いている訳ではないことをもう一度記しておく。