国際ロマンス詐欺というものがあるらしい

夜遅くに帰宅すると以下のドキュメンタリーが放送されていた。

 

 

www.tv-asahi.co.jp

 

テレメンタリー2017 偽りの賛美歌」

 

インターネットで知り合った外国人に恋心を抱き、お金をだまし取られる

“国際ロマンス詐欺”。
SNSの普及に伴い、世界で被害が拡大し、今、日本人が狙われている。
女性たちが恋をした相手は会社経営のイギリス人のはずだった…。
しかし、男の素性は詐欺グループのリーダー。
交際から3年が経った頃から、お金を要求し始めた。
手下たちが逮捕される中、一度も姿を現さない黒幕の男。
取材班は潜伏先の海外へ向かい、ついに、その正体を暴く。

 

 

この聞きなれない、 "国際ロマンス詐欺" とは何なのか?

 

snsで知り合った外国人から恋愛をほのめかされ、お金をだまし取る手口

被害額は世界で200億円にも上る

 


上記の番組は日本人女性が被害に遭った詐欺を、ドキュメンタリータッチで描いたもの。


1,500万円の詐欺被害に遭った女性は、ある日face bookで見知らぬ外国人男性トニーから友達申請を受けた。
その外国人男性は会社経営者と自称しており、プロフィールには、世界各国の旅の写真が投稿されていたそうだ。

2年ほどかけその女性と外国人男性はSNS上で親密になり、いつしか女性も恋愛感情を抱くように。

 

そしてある日、

 

「親の遺産が8億円あるので、信頼する君に受取って欲しい」

 

というメッセージトニーから届く。
(ちなみに、女性とトニーは2年間の間に一度も会ったことは無い)

 

その時点でなかなかの展開だが、その女性はトニーの言われるまま、トニーが派遣した "外交官"と名乗る男性と直接現金のやりとりをすることに。

トランク片手に女性の前に表れた外交官と名乗る男性は、その中か黒い紙を取り出し、その一枚に特殊な液をかける。


すると、黒かった紙が米ドル紙幣となって姿を現し、

 

「トランクの中は全てのこの黒い紙幣で埋まっている。この黒い塗装を取るために特殊な薬品が必要で、その費用として1,500万円がかかる」

 

ついてはその費用を、女性に負担してくれないか、というのが詐欺の手口。
女性はまんまとお金をだまし取られてしまうのだが。


他にも被害に遭った女性がいたが、驚いたことに日本でこうした被害に遭っているのは60代の女性。

彼女たちがface bookを使用しているのにも驚かされたが、人生の酸いも甘いも噛み分けたその女性たちが、なぜか、こうした詐欺に引っかかってしまう。

 

ある被害者の女性も、「自分の中に恋愛感情がまだ残っているのには驚いた」と心情を吐露していたが。

 

僕の全く知らない世界だし、客観的に見ればどうしてそのような詐欺に引っかかるのか疑問だらけだが、当事者になるとまた別の見方があるのだろうし、そこには恋愛感情が絡みつくので見抜くのは簡単ではないのだろう。

何より、言葉巧みに近寄る男性には、どうしても心を許してしまうのかもしれない。

 

このドキュメンタリー番組のタイトルである、「偽りの讃美歌」の由来は、今回の主犯とされるトニーと名乗る詐欺師が、女性とのネット通話上で頻繁に讃美歌を唄っていたためだが、 笑うせえるすまんも顔負けの、孤独な女性の心の隙間にするりと抜け目なく入ってくる外国人詐欺師の細やかさはもはや天才的だ。


国際詐欺というのは上述のように被害額も拡大傾向にあるようで、以下のようなサイトも発見した。

 

 

www.romancescams.jp

 

大事なお金を失う前に、冷静になって上記のサイト等を見てほしい。

60代で大金を失うと人生真っ暗になってしまいます。

 

ちなみに、主犯格とされるトニーは、いまだ逮捕されていない。