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貧しさと犯罪と若者が共通点

社会

眠れないのでネット番組を立て続けに観ていたが、夜中流れるようなものは基本的にアンダーグラウンドの内容が多く、気分も少し暗くなるものばかりだ。

 

コロンビアのコカイン事情、エルサルバドルのギャングの対立、そして日本のHIPHOPカルチャー。

 

 

コロンビアはかつてはシナノアカルテルが市場を席巻し、悪名高き麻薬王パブロ・エスコバルの名は世界中にとどろく。
荒稼ぎしたお金を浪費し、だが貧しい人々のために住宅建設にも取り組んだから、今でも彼は人気がある。
私設の軍隊とも称される"シカリオ"という名の彼の殺し屋部隊は、多くが10代からの若者で構成され、加えて貧困層にも信頼は厚かったから、絶頂期にはコロンビア政府だけでなくアメリカ当局からも終われていても、なかなか捕まることはなかった。

 

一方で現在のコロンビア。
現在はかつてのような大規模なカルテルは存在せず、複数のカルテルがそれぞれの縄張りをおかさぬように、ころしあいもさけ、それぞれがコカインビジネスに取り組む。
構成員は殆どがやはり10代から20代の若者で、多くは25歳を越えられないという。
最終的には何らかの抗争に巻き込まれてしぬということなのだろうか。


経営の学位を持っていると話す現在のコロンビアの麻薬王の一人は、「幾つかの小さな企業があって、若い人間を使い、流血はさけ浪費もしない。そして稼げる」と語った。
意思決定者が多く、中央集権敵ではなく、中間管理職の役割を果たす者もいて、極めて高度な組織形態になっていた。

不思議なのは、コロンビアはパブロ・エスコバルの時代も、そして今も貧しいこと。

基本的には若い人間に職が無いのだろう。
こうしたカルテルでコカインビジネスに携わるか、あるいは、一定数以上は殺し屋、シカリオになるという。
日本円で1万円にもみたない金額で、人をころすのだという。

 

 

 

エルサルバドルでは、二つのギャングが対立していて、12人に1人はギャングと関与しているか、親族がギャングでそのために国内は安定せず、貧困層をはじめとする多くの国民は彼等と隣り合わせに生活していて、やはり不安な毎日を過ごしていた。

 

あるギャングの親玉は、「政府は国民を見捨てた。自分たちは国民の代弁者であり、ころしを止めようとしている」と革命家のようなニュアンスで語ったが、元々この二つのギャングの母体は反乱軍だったようで、今はエルサルバドル政府からテロリストに指定されている。
1日に起きる殺人事件はニューヨークの2倍で、国民は630万人あまりだから、どれだけ治安が悪いか想像に難くない。

 

ここでも、やはり若者が多くの犠牲になっている。
エルサルバドルは本格的に2大ギャングの取り締まりに動いており、構成員はその場で射殺されることも多いが、「10代だと軽い罪で捕まるだけ」という理由から、ギャングは積極的に10代の若者を勧誘するという。
そして何らかの殺人事件に巻き込まれるのもやはり、彼等だ。

 

 

 

最後は日本のHIPHOPカルチャーで、彼らは一様に「家庭環境が悪い」と話し、殆どが母子家庭で、そして貧しかった。

(もちろん全てではないし、今回のケースは関東の一部の区域になる)

 

コロンビアとエルサルバドルは南米で、日本とはそのバックボーンが大きく異なるが、
やはり日本のHIPHOPで生きようとする若者の多くが犯罪と絡んでいる。

 

覚醒剤や暴力に巻き込まれていった友人も多いが、自分たちはそこから脱線し、HIPHOPをやっている」とある若者は話したが、HIPHOPが行き場のない人間の居場所と生活の糧になっているのは間違いない。
元々は黒人の貧しい人たちが社会へ反抗するために生まれたと聞いたことがあるが、それが日本の一部の地域で浸透しているのは興味深い。

 

そういえば、エルサルバドルのギャングで収監された女子刑務所の受刑者も、監獄の中でラップを口ずさんでいたし、中東でISに危害を加えられ、平和を訴える女性の一人も、HIPHOPにそのメッセージを込めていた。


そして、ここに書いたすべての人間は皆一様に貧しく、若者で、自ら犯罪を起こすか、巻き込まれている。


こういったものは答えが難しいし、大昔からきっと議論されていて僕だけが分からなかったのだろうが、行き場のない人間は社会の底辺に定住するしかなく、それが様々な反社会的組織に巻き込まれたり、ISのような新たな組織が立ち上がったりして、それに対して反社会的なものとは反対側にいる人間が「多大なコストを支払うことになる」というのが常識のようだから、もっと、コカインやギャングといった反社会的な受け皿以外の、HIPHOPといった比較的ポジティブな受け皿がもっと欲しい。

タトゥーアートと、スケートなんかもそうなのかもしれない。


とにかく受け皿がたくさんないと、必ず、何らかのしわ寄せがある。


だが不思議なのは、日本は少子高齢化なので若者は減り続けるからそこまで深刻な問題ではないのかもしれないが、上記の南米の国々は、あれだけ若い人間がころされながらも、少子高齢化とは縁が無いことだ。