色彩と時代と人間

夜中にカズレーサーと美輪明宏氏の対談のような番組があってそれをみていたら、

 

 

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昨年の紅白の美輪明宏氏の、全身黒の衣装に何か意味があったのか、と話題になっていた。
「歌に集中させたかったから、それ以外の要素を排除するため」と美輪氏は語り、色についての話になった。

 

 

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今の時代はデザイナーが自身が無いから無難な色である黒と白で洋服をデザインし
そのために日本中が灰色だらけになっていると美輪氏は指摘。
色は人間が思っているよりもずっと大きな意味をもっているようだ。

 

カズレーサーが赤の衣装を頻繁に着用することにも触れ、「赤は情熱の赤、生命の宝庫、生命の塊は何かわかる?」と質問されたカズレーサーは「赤ちゃん」と答え、一同は美輪氏の色に対する持論にうなずく。

「赤は情熱、青は冷静、紫は両方を兼ね添えている」とも語り、美輪氏自身も若い時は紫の衣装を良く着用したと話した。

 

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僕は1960年代の日本のコメディ映画を良く観るのだが、言われてみれば当時の映画に出るスーツ姿の俳優はその多くが黒以外のスーツを着用して登場することが多い。

 

植木等がかなり好きなのだが、彼が出演する作品は、彼自身がスーツ姿で、緑、茶色、紫、といった、今ではなかなか見かけない、明るい色のものがかなり多い。

もちろん、黒のスーツが無いわけではない、だが少ないのだ。

考えてみれば、その当時は日本が本当に元気でエネルギーがあり、これからのびていこうとしていく時代だったし、「ライバルは、1964年」というACジャパンの広告があるくらいだから、今は本当に元気が無くて、だから「皆さん、1964年の人に負けずに元気を出しましょうよ、働きましょうよ」ということなのか。

そんなことをテレビの枠を使ってメッセージ発信する国も凄いと思うが。


色が明るいから日本中が元気で、色が暗いから日本中が元気が無いのか。

元気があるから明るい洋服を着用し元気が無いから黒っぽい服を多く着用するのか。

 

どちらからは分からないが、美輪氏の話も一理あると思った。


植木等
日本の俳優、コメディアン、歌手、ギタリスト、タレントである。
高度経済成長時代を象徴するコメディアンとして1960年代に一世を風靡し...。